玉堂星という星には、知恵、学問、学ぶ、母性愛、伝統、継承などの意味があります。

この星が年運天中殺に廻ってくると、親の介護や親の借金などで、自分自身が振り回される年になります。自由が束縛されるとか、最後まで親の面倒を見なければならないという場合があります。時には親の病死もあり得ます。

反対に、自身が起こした金銭面、愛情面のトラブルに親を巻き込んでしまうこともあります。しかし、その場合はそれほどひどい災いにはなりません。既婚者で子供がいる場合は、配偶者も子供もあなたの元から出ていくことがあります。目上との意思疎通がうまくいかずトラブルに発展しやすい時期です。

思考力が発揮されにくく、自分が頭がいいと勘違いして行動すると、せっかくのアイデアや仕事の話がボツになってしまいます。「勉強し直そう!」と思う謙虚さが大事でしょう。また、思考力に頼ることをやめて、体を動かすことにフォーカスして補佐役に徹するようにするのがオススメです。頭を使う職業の人には難所になりますが、体を動かし、学び直すことに意識を向けると、後々違う自分に出会えたりします。

親が存命だと、親孝行をしましょう。絶好の親孝行チャンスです。

主星が貫索星だと、親の病気などの面倒をみることがあります。サラリーマンの場合、会社を犠牲にして面倒を見るため、仕事が行き詰まることになります。主星が石門星の場合、貫索星の現象と同じですが、第三者を巻き添えにしていきます。主星が鳳閣星だと、病気、怪我、事故などで入院する場合があります。主星が調舒星だと、鳳閣星と同じ現象ですが、長患いする場合があります。主星が禄存星だと、親しい目上の人や親を金銭トラブルや対人関係の争いに巻き込んでしまいます。反対に親が金銭的トラブルを自分に持ってくる場合がありますが、多額なお金で解決するしか方法がないでしょう。主星が司禄星だと、親が起こした問題解決のために金策に駆けずり回る場合があります。この出費は禄存星よりは軽いでしょう。主星が車騎星だと、親に降りかかった災いが原因で仕事がストップしてしまいます。会社出勤、内職、アルバイトさえ思うに任せない状態になる場合があります。主星が牽牛星だと、車騎星と同じ現象ですが、特に名誉が傷つけられることがあります。主星が龍高星だと、親や会社の上司のトラブルを一切合切背負い込んで、複数の人の面倒を見て、奴隷的な辛い生活を強いられます。主星が玉堂星だと、親の病気のため、長期間、面倒をみなければならなくなります。しかし、龍高星よりは軽いので、趣味を楽しむゆとりはあります。就職、昇進、入学試験などでは、つまらないミスで失敗しやすいので要注意です。
この年は、殆どの場合、「精神面」での変化が大きくなります。端的な言い方をすれば人生観そのものが変化しやすく、今まで現実性を重視して来た人は精神性重視に変化しやすく、逆に精神性を大切にしてきた人は、この時期になって現実性を見直すと言うような思考の変化が現れてきます。そのため、その変化に気付く人が少なく、内的な世界でのみ大変動が起こりやすいのです。

問題は、変化した考え方によって現実的な「行動」を起こすかどうかにかかっているわけで、もし行動を起こせば、年運天中殺の現象は即座に現れてきます。
年運天中殺は「東方」と「北方」の欠落ですから、行動となって現れない限り、年運天中殺の影響は最小限に食い止めることが出来ます。天中殺現象は人間の活動力と比例しており、活動が大きければ現象も大となるのです。この玉堂星は活動力が小さい星だけに、天中殺の現象も必然的に小さくなります。

しかし、この時は、今まで知らなかったことを多く知ることが出来るという利点がありますが、青少年期においては大人の世界のことまで知りすぎるという傾向があるのです。それだけに、物事を知らしめる目上との「決別」につながる要素も含まれています。