2022年を振り返って

昨年2022年は壬寅の年で、激動の年でした。ロシアのウクライナ侵攻によって、歴史的なインフレが世界経済を覆いました。世界の分断が供給制約を強め、食品やエネルギーなどの高騰が起こり、各国・地域の中央銀行がインフレ退治で急ピッチの利上げに動いた結果、景気後退となりました。
安倍晋三元首相が撃たれて亡くなられました。32年ぶりの円安到来、米中間選挙で生じた上下院のねじれ、起業家マスク氏による米ツイッター買収などがあげられます。

それでは2023年はどのような年になるのでしょうか。

2023年2月4日立春から始まり、来年2024年2月3日節分までの期間となります。
まず2023年の干支「癸卯」について説明します。
「癸」は十干の10番目、生命の循環でいえば最後に位置し、次の生命を育む準備が完了した状態を表しています。「癸」は「みずのと」、「陰陽五行思想」では「水の弟」と表記し、これは「水の陰」を意味します。五行の「水」は静寂、堅守、停滞、冬の象徴です。「陰」は控えめや小さいといった意味ですので、つまり「癸」は、小寒、閑静、渋滞といったことを表しています。要は、まだ固いが少し動きが出てきた状態といったところです。
「卯」は十二支の4番目で、草木が地面をおおうようになった状態を表しています。萌え出る春のイメージです。「卯」は「陰陽五行思想」では「木の陰」に分類されます。五行の「木」は成長、発育、誕生、春の象徴です。つまり「卯」は、控えめに成長することを表しています。
この「癸」と「卯」の合体は、水生木となって水が木を育てる形となっています。水が無ければ木は枯れてしまいます。また癸水の冬から卯木の春へと季節が移行していることが理解できます。
2023年の干支の意味は「寒気が緩んで、萌芽が始まる」で、厳冬が去り春の兆しが訪れたことを表しています。
2023年から今までの古い価値観が淘汰されて新しい価値観に切り替わることを意味します。
それは、考え方だけではなく社会のシステムも変化するようになってきます。
今までの若者の価値観は「良い大学を出て良い会社に入る」ことでしたが、これからは「個人事業主やフリーランスになって個人ビジネスを始めていく」という価値観に変わりつつあります。
また癸には技術や知恵(習得本能)があり、卯には寿命、生命(ライフスタイル)という意味があります。
したがって、技術や知恵で自分の能力を提供して報酬を得ていく時代とも言えます。
例えば、ヨガが好きな人はヨガの講師をするとか、美容が好きな人はネットで化粧品販売をするとかと言った具合です。
また、労働者、雇用者、消費者から経営者、生産者といった変化です。この時代は副業が肯定されますので、副業が見直される時代となるでしょう。
イベントや食事会などに参加することなどの交友関係を拡げることで成功のチャンスが巡ってくるかもしれません。
今年の開運の一つの鍵が、「人とのご縁やつながりを大切にする」ことです。
資格取得や試験にチャレンジすることで自分自身のレベルアップを図ることも良いと思います。
また貯金の価値観から株、スモールビジネスなどによる資産運用の価値観への変化が見られます。ただ、今年2023年は市場が不安定ですので、具体的な投資は避けて勉強の年にするのが良いと思います。
2023年は何もしないよりは、何かをするとか始めるとかのことで変化をもたらしますので、良い運気となります。
また癸は夜の意味があり、卯は午前5時から7時の時間帯の意味があります。
つまり癸卯は夜から朝の意味があります。そこで、寝室やバスルームを居心地の良い空間にすることで良い運気をもたらします。キャンドルやアロマの工夫が良いでしょう。また、寝る前のナイトタイムを充足させる事が良い運気をもたらします。
また癸には技術、卯は髪の毛の意味があります。女性は美容院でヘアトリートメントすることはは良いことです。運気の悪い人は、髪の毛をカットすることで、悪い運気を切り離すという意味がありますのでヘアカットも良いでしょう。
2023年は、世の中の不正や悪事が暴かれて、各業界の闇が払われていく暗示があります。

 

次に、2023年癸卯の「文字の形」と「文字の音韻」を調べてみます。
「癸」という漢字は会意兼形声文字で、「並び生えた草」の象形と、「2本の木を十字に組み合わせた、日の出や日の入り、東西南北を測る器具」の象形から、「測る」という意味があります。
百事を取り計る官職を揆と言って、特に大臣、宰相を意味します。つまり癸は物事の筋道を立てることであり、その筋道が立たないと混乱となり御破産になります。これを「均す」(ならす)といいます。日本では、政治がその道を失って自然の起こる騒動を「一揆」と称しますが、うまくつけたものです。
卯は動物の兎ではなくて、陽気の衝動であり、「茂る」ことにもなり、兎というよりは植物の茨やかやの方です。茨やかやというものは、茂って根がはびこって、こんがらがると、どうにもならぬものです。卯は良い意味では繁栄・繁茂ですが、悪くしますと紛糾し、動きが取れなくなることを表します。
そこで2023年「癸卯」の年は万事、正しく筋を通していけば繁栄に向かいますが、これを誤りますと紛糾し動乱する意を含んでいます。
来年2024年甲辰の年は本当の激動の時代で、歴史的大転換の年となるでしょう。
「甲」は鎧、「辰」は地震の震と同じで振動を表しています。草木で言いますと、鱗の鎧を付けた芽のことで、それが春になって陽気が発動して、その芽のよろいがとれる。これを甲折(かいわれ)と言います。これは在来の体制が破壊して、そこから新しい芽が出るということになります。新しい時代が始まることを意味しています。
つまり来年2024年は大転換期となりますので、政治家(揆)はこの機気を誤ってはいけないということです。
120年前の1904年甲辰では日露戦争となって大きな激動の時代でした。
その前年の1903年癸卯の年は政治、経済、教育の混乱期でした。
また癸は方角で言うと北方、卯は方角では東方を表します。ロシア、アメリカ、中国、北朝鮮、韓国、日本間の国際関係が主役となる時代です。この中心はアジアであり、更にその中心が韓半島問題ですが、韓半島統一は早ければ2023年11月、または2024年には成されるのではないかと思います。
人も世の中も良いことよりは悪い方向に傾きやすい常がありますので、2023年は間違った理念、考え方によって政治、経済、教育問題が今よりも大変悪い方向に進みやすい傾向があります。
安保問題、憲法問題、選挙問題、選挙法の改正問題、外交問題等などの色々な問題が起こってくる予想となります。今年2023年の現実は、正しいことが何一つ通らず、何をやっているのか不鮮明ではっきりしないという状態に見えます。厳しい言い方をしますと、、今の日本はまさに妖世、妖国です。
嘘や偽りがまことしやかに公共の電波を通して私たちを教育してくれています。
インターネットでお買い物をされる場合も、偽サイトによるトラブルの増加傾向となりますので、注意が必要です。
空港や駅でのトラブル、事故、テロにも注意が必要です。

 

このような時代に対して生き残る術は、私たち自身が正しい筋道を立てて、間違わない生き方をすることが大切だと思います。
今年2023年癸卯の年は、癸水という水の年ですので、水が浸透するには時間がかかりますので、今年の後半8月から2024年2月までに大きな変化が予想されます。
2023年3月には世界的な事件が起きやすく、7月には地震、事故(飛行機、列車)や内乱、紛争が起きやすく、9月も多くの人が亡くなっていく暗示があります。今年の大きな転換期は11月7日から12月6日の期間で、一つの時代が終わりになります。したがって12月7日以降から新体制、新時代が始まっていくことが予想されます。それは決して悪い時代の始まりではなく、本格的な風の時代の始まりだと言えると思います。
2023年の日本は経済的には、サービス消費・インバウンド(訪日外客)・自動車生産等の回復によって、緩和的な財政・金融政策が継続していくと考えます。また、約55兆円の「過剰貯蓄」と経済対策が物価高の悪影響を緩和する可能性があります。2023年の春闘では賃金改定率が大幅に上昇する可能性があると思います。
また映画やドラマや音楽、芸術、スポーツなどは高レベルの作品が生み出されていきますので大いに世の中を賑わせていくことと思います。知的水準の高いものが人気が出る傾向があります。
コロナについては、5月に2類から5類に引き下げが決定していますので、年内には終息するでしょう。
先ほど言及しましたように、決して楽観できる2023年ではありませんが、他人に対する思いやりが大変に必要だと思います。日本語では愛することをかなしと表現します。仏教では慈悲と説きます。人は苦しみと悲しみを抱えた存在ですので、神仏は悲しい気持ちを持って人を見られ、何とかしてあげたいと思われながらその人を見ながら悲しんでいますので、手を差し伸べずにはおれない、ということなのです。人が困っている時に、他人は大丈夫でしょう、と言いますが、身内は心配して、心を痛めるものです。つまりかなしいのです。人に対する思いやり労りの心を持って生きていきますと、新時代はその方を応援してくれることだと難く信じるものです。思いやりの心を持って2023年を幸福に暮らしていきたいものです。