子丑天中殺の星に生まれると、どんな苦労の多い境遇に置かれても、真面目に、律儀に、コツコツと努力を積み上げて行きます。多少、華やかさに欠けますが、いったんこうと定めた目的は簡単には捨てず、一歩一歩、着実に前進して行きます。サービス精神も旺盛で、なかなか世話好きなところもあり、女性なら結婚後は夫をもりたてて、なかなかの内助の功を発揮します。子丑天中殺は、人生において運のエンジンのかかり方が遅いのが特徴ですから、花咲くのはどうしても中年からということになります。子丑天中殺は、ズバリいって親と目上の人との関係が薄いのです。とくに父親との関係が薄くなります。親離れが早ければ早いほど、子丑天中殺の特徴が早く発揮されるようになります。子丑天中殺は、「初代運」の質を持ち、宿命的に親の跡を継がないという運の基本を持っているのです。どんなに苦労が多そうに見えても、親とは違う道へ進んでいけば、必ず、いつか満足できるような運をつかむことができます。また、それだけの力を持った人です。アパートで一人暮らしを始めるとか、学生なら海外へ留学するのもよいでしょう。

子丑天中殺は、性格的にも他人を押しのけてまで、といったあくどさはありません。頭の回転が早く、非常に知的な面もありますから、ものごとをクールに、覚めた目で観察し、鋭く分析したり、批評したりする能力も持っています。頭の中でならいくらでも“クールで知的”でいられるけれど、いざ行動となると、クールにもドライにもなりきれない。つい人情をもって接してしまうタイプです。

■子丑天中殺の幸運・衰運のサイクル

子丑天中殺のサイクルはグラフでもわかるように、運の山がはっきり二つあることが大きな特徴です。これを私たちは「二極運」の型と呼んでいます。この山が二つあるということは、当然、逆に谷も二つあるということです。この運の上下をどうかいくぐって、どう利用していくかが、子丑天中殺の生き方が成功するかどうかの分かれ目になると言っていいでしょう。さて、子丑天中殺の天中殺サイクルは、子年、丑年から出発します。この2年間が天中殺です。この間、有形無形、いろいろな天中殺の現象がおきてきます。お金を損したり、仕事上の失敗や揉め事、ものを失ったり、失恋、破談、心の悩みや精神的な重圧感にも襲われます。もともと、天中殺は心の中に安定性がない時期。「こんなことしていいのだろうか」「何とかしなくては」などと、気持ちが焦るのです。しかし、この時期、他人は他人、私は私といったマイペースで現状を守ることが大事。新しいことを始めるのはかえって天中殺の災い現象を倍化させるだけです。子丑天中殺は、だいたいが情の深い性格を持っているだけに、運勢の上下というのは、周りの環境や家族の状況に支配されておこりやすいのです。それが運の揺れや精神的な悩み、焦りを深くして、他とはちょっと違うサイクルの動きを見せるのです。いろいろ迷いの多かった天中殺がやっとあけて、次の二巡目、つまり二綋期へ入ります。寅年へ入ったとたん、天中殺中のぐずつきが嘘のように、運勢はさっと元の状態を回復します。さんざん悩んだり、焦ったりしたわりには、天中殺の余韻や後遺症が全く残らないのが、子丑天中殺の幸運なところ。ですから、運気はいっぺんにぐんと上昇するわけです。そして、子丑天中殺にとっての二綋期の現象を、天中殺の秘法は「自らを世に知らしめること盛んなり」と告げています。つまり、自分の考え方や意見が世の中で認められる運気というわけです。あるいは、自分自身を売り込むにもよいのです。そのために、天中殺あけのこの時期の自己PR、売り込みは功を奏します。もともと、自分を押し出したり、PRしたりするのは苦手の引っ込み思案なところのある性格をもつ子丑天中殺――寅年は、自分を売り込むための12年に一回のチャンスです。今まであたためてきたものがあるなら、思い切って世に問うべきです。ビジネスマンなら、長年あたためてきた企画が、今なら認められて通ります。また、若いお嬢さんたちなら、この時期めがけて、縁談のお世話を頼むことです。今なら、あなたの良さが認めてもらえます。就職活動が二綋期にあたる学生さんも幸運だと言っていいでしょう。二綋期の2年目、卯年は非常に穏やかで、家族そろって喜びごとの多い年になります。中年期にこの時期にあたるときには、つまり一家の主人や主婦であるような場合には、自分だけでなく一家中、全員が何となく穏やかで嬉しいことが多いのがこの年の運気。ただ、十代の青少年の場合にはそのようなことは表われません。次は運気を上昇させて入る三巡目、つまり三綋期の辰年と巳年です。この三綋期の現象は「経済力の上昇」です。辰年で社会的な地位が一段階上がって、巳年で財運がついてくる。たとえば、お勤めの人なら、辰年に昇進が本決まりになり、翌年からは収入面も充実してくるような形になります。子丑天中殺にとって、寅年から巳年までの4年間は人気運が最高潮に達する時期。さて、子丑天中殺にとって、次に、天中殺に次いで問題の六綋期午年、未年がやってきます。子年、丑年の天中殺の真向かいですから、本来、最高運が普通ですが、この六綋期は非常に人生が揺れるようになっており、少しもいいときではありません。一番如実に表われるのが、家庭内の意見の食い違い。家庭を持っている年代の子丑天中殺なら、まず、間違いなく、妻や夫、あるいは子供や親、姑などとの間に意見の食い違いが大きく出て、争いが起こることになります。また、お年寄りのいる家庭ならその方の病気、ケガとか、あるいは死と言った不幸に逢いやすいのもこの時。特に、午年にそういう大きな荒れ方があらわれます。未年は、午年の大きな揺れの後ですから一種の体力消耗のような現象――何となくぼんやりしているところがあったり、思考力が余り発揮できなかったりという、脱力感がついてまわることになります。こうした落ち込みを経過した後、子丑天中殺のサイクルはようやく最高潮に到達します。五綋期の申年、酉年の2年間です。この運は戌年まで持続します。この申年、酉年、戌年の3年間はちょっと名状しがたい幸運期なのです。単に、財力運だとか名誉運、人気運といった言い方では表しにくい光り輝き方――と言ったらいいでしょうか。古来、天中殺の神秘はいみじくも、子丑天中殺の五綋期を「貴人、光の雲に包まれる」と表現しています。経済的にももちろん恵まれますが、それだけでなく、この時期は、非常に華やかで、ある種沸き立つような運勢に取り巻かれます。自分の努力で進んでいるのではないのに、自然に前へ、上へと押し出されて光り輝いていくようなとき――。具体的な現象で言うと、申年は人から助けられるというか、人間関係によってチャンスをつかみます。たとえば、社員や部下にいい人材に恵まれるとか、友人や外部の人がどんどん仕事を紹介してくれたりして、自分が引き立てられていきます、酉年は行動範囲が広くなるのが特徴です。今まで憧れて遠くから見ていたグループに招かれて、つき合いが始まったりもするし、外国旅行なども多くなります。子丑天中殺の学生が、たまたま申年、酉年に受験期にあたると、自分の力量以上の学校にポンと受かったりします。そして、戌年。すでに四綋期に入っていますが、前の最高運の運気はここまで続いています。この年は、一種の努力の年。十の努力をすれば二十の力が出るというように、自分の働きが倍加した結果を産みだすことになります。フリーで仕事をしている人、自営業の人なら、確実に収入の大幅アップが起こるのがこの時期なのです。そして、この戌年はまた、子丑天中殺の「想念が実現し、夢叶う」ときでもあります。どうしても一戸建てに住みたいと努力してきた人ならマイホームを手に入れ、若い人なら夢にまで見た理想の相手にめぐり逢えるありがたい年なのです。また、壮年期にさしかかった人なら家族数が増える暗示。子供の結婚や孫の誕生‥‥ということでしょう。四綋期の2年目、亥年に入ると、ぐんと運気が落ちて、家庭にふっと暗い影がさしたり、病気、怪我、お金の損失、盗難といった災いが忍び寄ってきます。天中殺前の亥年は集中的に災厄に見舞われることになります。亥年のうちに、すでに天中殺現象のようなものがおきてくるのが子丑天中殺の特徴なのです。幸運期は寅年から巳年までの4年間と、申年から戌年までの3年間になりますから、何か思い切った冒険をするなら、寅年と申年を目指せば成功可能です。その幸運期を最大に活かしきるには、寅年と申年にすぐ行動に移れる準備が必要だということです。反対に、不運期が亥年から始まって丑年までの天中殺と、午年、未年の2回。この時期はちょっと休憩するといった気分で過ごすくらいが運の波瀾を防いでくれます。